代表コラム
2021.03.09

お口の中の粘膜の特徴は、表面を唾液でカバーしています。
この唾液が病原体をブロックする働きをしているのです。この唾液がきちんと分泌されているかどうかで、
病原体を防ぐ力が強くも弱くもなります。唾液の分泌が少ないとお口の中が乾きパワーが十分発揮できません。
唾液のモトはムチンというタンパク質の1種で、そして病原体を排除する機能を果たしているのは分泌型免疫グロブリンで
粘膜の免疫力の中心を担っているタンパク質です。
お口の中はムチンの物理的バリアやグロブリンの免疫的バリアと化学的バリアで体を守っています。
そして、唾液に含まれるリゾチームやラクトフェリンで強い抗菌作用があります。
お口の中は常に病原体の侵入のリスクにさらされていますが、物理的、化学的そして免疫と何重ものバリアに守られています。
お口の中を良い状態に保つことこそ、あらゆる病気を予防する事になります。
唾液の分泌を活発にするのに非常に効果があるのはよく噛むこと、唾液腺のマッサージです。
まずは、噛む事ですが、噛む事で味覚が刺激され、それがまた、さらに分泌し色々なホルモンの分泌も盛んになります。
そして噛む事で分泌された唾液は消化を助ける作用があり胃や腸の負担を軽くしてくれます。
唾液腺のマッサージですが、
耳の横あたりに耳下腺(じかせん)下あごのあたり顎下腺(がっかせん)舌の下あたり舌下線(ぜっかせん)があり、
お顔の皮膚に上からそのあたりを指で押すと唾液腺が刺激されよく唾液が出てきます。1日に何回となくされることをお薦めします。(強く押さないように)